「自然派日本酒」と「自然派ワイン」 有機JAS認定について

前回、「自然派ワイン」について書きましましたので

今回は「自然派日本酒」の話の前に「有機JAS認定」についてお話します。

 

有機JASを取っていなくても有機栽培方法の農作物や加工食品はあります。

 

しかし有機の信用性を高めるために、有機JASはあったほうが本来は望ましいのです。

 

消費者へ対しての情報の一つである有機JAS認定について、考えてみましょう。

 

日本酒においては現在、「自然派日本酒」という言い方ではなく、

「オーガニック日本酒、自然酒・自然舞…」という言い方で商品を販売しています。

 

まずは、「オーガニックorganic」て何でしょう?

英語では「有機体、有機の、本質的な…」という意味があります。

 

農産物や加工食品に「有機」や「オーガニック」と表示して出荷、販売し

たいと思ったら、有機JAS認定を取得して「認定事業者」にならなければなりません。

 

この認定事業者になるためには、農林水産大臣に登録された第三者機関で

ある「登録認定機関」に書類申請し、「書類審査→実地調査→判定」

というプロセスを経て法的に適合していると認められる必要があります。

 

また、一度認定されてもおよそ1年に1回の年次調査を受けなければ認定事業

者として継続することができません。

 

現在、日本酒、ビール、ワイン、本みりんなどのアルコール類は有機JAS

認定の対象とはなっていませんが、農林水産省の「酒類における有機等の

表示基準」に従って登録認定機関に申請し、「オーガニック・有機」取得

認定を受け、「認定事業者」となります。

 

そして「オーガニック日本酒・有機日本酒」と表示、することができるの

です。

 

日本酒に「オーガニック・有機」と記載表示するためには、米を作る生産

農家が認定をうけることと、酒造も認定を受ける必要があります。

 

しかし、JAS認定に値する、無農薬、無化学肥料栽培で安全安心のものを

作るが、認定を受けていない農家はたくさんあります。

 

もちろん、日本酒においても「オーガニック・有機」に値するものを造っ

ているが、認定を受けていない酒造も多くあります。

 

先ほどもお話しましたが、有機JAS認定を取得するには、農林水産省の認定

機関業者を依頼し検査や手続きを行います。

 

認定を取得するには、非常に高い料金が毎年発生します。

表を見ていただければお分かりのように、有機JAS認定の初年登録で最低

でも10万円以上はかかかります。

他に検査員の交通費、日当も別途負担しなければいけません。

 

また、毎年認定を更新しなければいけないため、その都度検査料が発生します。

 

下記は農業生産者が支払う料金表と、製造業者(酒造)が支払う料金表です。

(参考資料:認定機関業者により金額の差はあります)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

JAS認定費用 *2015年3月現在

申請するカテゴリーや初回か2年目以降の年次調査かによって料金が変わってきます。

調査手数料(初年度)

有機農産物
生産行程管理者
(個人)
有機農産物
生産行程管理者
(グループ)
有機農産物
生産行程管理者
(法人)
有機加工食品
生産行程管理者
小分け業者
輸入業者
認定
申請
費用
JASのみ申請 30,000円/1件 30,000円/1件 150,000円/1件 150,000円/1件
OCIAと
同時申請
20,000円/1件 20,000円/1件 100,000円/1件 100,000円/1件
書類審査費用 10,000円/1件 10,000円/1件 10,000円/1件 10,000円/1件
検査日当 10,000円/1日 10,000円/1日 10,000円/1日 10,000円/1日
5,000円/半日 5,000円/半日 5,000円/半日 5,000円/半日
移動日日当 5,000円/1日 5,000円/1日 5,000円/1日 5,000円/1日
報告書作成
費用
30,000円/1件 30,000円/1件 30,000円/1件 30,000円/1件
判定費用 20,000円/1件 20,000円/1件 20,000円/1件 20,000円/1件
その他経費
<align=”left”>(旅費交通費、通信費)
実費 実費 実費 実費
合計
<align=”left”>(移動費日当及びその他経費を除く。JAS申請のみの場合)
100,000円/1件 220,000円/1件
(5人の場合)
220,000円/1件 220,000円/1件

※消費税は別途お支払いいただきます。

 

調査手数料(2年目以降)

有機農産物
生産行程管理者
(個人)
有機農産物
生産行程管理者
(グループ)
有機農産物
生産行程管理者
(法人)
有機加工食品
生産行程管理者
小分け業者
輸入業者
調査
申請
費用
JASのみ申請 25,000円/1件 25,000円/1件 125,000円/1件 125,000円/1件
OCIAと
同時申請
15,000円/1件 15,000円/1件 75,000円/1件 75,000円/1件
書類審査費用 5,000円/1件 5,000円/1件 5,000円/1件 5,000円/1件
検査日当 10,000円/1日 10,000円/1日 10,000円/1日 10,000円/1日
5,000円/半日 5,000円/半日 5,000円/半日 5,000円/半日
移動日日当 5,000円/1日 5,000円/1日 5,000円/1日 5,000円/1日
報告書作成
費用
30,000円/1件 30,000円/1件 30,000円/1件 30,000円/1件
判定費用 20,000円/1件 20,000円/1件 20,000円/1件 20,000円/1件
その他経費
<align=”left”>(旅費交通費、通信費)
実費 実費 実費 実費
合計
<align=”left”>(移動費日当及びその他経費を除く。JAS申請のみの場合)
90,000円/1件 190,000円/1件
(5人の場合)
190,000円/1件 190,000円/1件

 

そして、加工業者いわゆる酒造が支払う認定料は下記の通りです。

 

有機農産物加工酒類

 

有機農産物加工酒類の認定費用
初年度認定費用 2年目以降認定費用
申請費用 50,000円 40,000円
書類審査費用 15,000円 12,000円
実地検査費用 50,000円 50,000円
判定費用 32,000円 29,000円
合   計 147,000円 131,000円

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

このような金額が小規模で行っている農家、酒造は、毎年支払えることができるでしょうか?

 

費用対効果を考えると認定取得は大きな負担となります。

 

そのため、無農薬、無化学肥料の有機栽培で米、野菜を作っているが、

有機JAS認定(オーガニック)を取得しない農家はたくさんあります。

 

酒造ももちろん、費用の大きさ、煩雑な手続を考えると認定取得しないと

ころも多くあります。

 

このようなことから、有機JAS認定取得していないものでも、安全安心

良い製品はたくさんあることがおわかりいただけたかと思います。

 

決して認定制度自体、否定しているわけではありません。

認証制度は、紛らわしい偽装表示も横行する中で、消費者が安心して

選ぶことのできる基準を設けるという意味もあります。

 

地方自治体がJAS認定に補助金を出したり、地方自治体独自の認定制度を

設けていたりもします。

 

消費者へ対しての情報が、高額な料金を介してでなければ得られない

というのは疑問に思うところです。

 

次回は「自然派日本酒」のお話です。

 

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